白模型と家具がただただ美しかった話 六本木・新国立美術館で開催中!リビング・モダニティ
- エルジュール ELLEJOUR
- 4月28日
- 読了時間: 3分

”LIVING MODERNITY”
新国立美術館
ミースやゴルビジェ、アールトなどの名建築14邸の模型やインテリアを中心に、素材、インテリア、当時のメディア、住設など多角的に紐解いた展示。
また世界初のミースの「ロー・ハウス」を原寸で再現したフロアも。
10代の頃に雑誌ananでみた、コモエスタ八重樫さんのご自宅のハーマンミラーの椅子に一目惚れして、ハーマンミラーのビンテージの椅子やポールケアホルム、ミニチュアチェアを少しづつ集めたり、手放したり、また集めたり、、、、そんなことを20年以上繰り返し、それらに蘊蓄があるものだということは後で知ることになります。
ただただ、建築家の造作する家具が美しくて好きです。
花を活けることや茶事が好きな人は花器を作りたくなり、陶芸の世界に身をおくし(まさに家族です。)
書が好きな人は墨や筆から作りたくなるし、
きっと建築家も自分の建築に合うスケールやデザインの家具を作りたくなるから家具を作るんでしょうか・・・。
この展示にはマルセル・ブロイヤーのサイドチェアやジャン・プルーヴェのスタンダードチェアなどの名作も並び、私のように建築には明るくないが、家具が好き!という人にも楽しめる展示になっていました。
50分の1スケールの14邸の名建築の白模型がただただ美しいな・・・と感じました。
建築模型はたいてい白ですが、おそらく白に余分な情報がないので、形状そのものを捉えることができるし、架構を構成する壁、開口部などを純粋に判断できるのだろう・・・とは思います。
ただ、個人的にはそれに色や質感が加えられた瞬間、嗜好がわかれるというか、残念に感じる場合もあれば、勿論質感で素敵になる場合もある・・・。
極端な話、もう白模型みたいな建築や住宅を作れば良いのでは・・・とか。
でもこのバランスだから美しいわけで・・・など。
ポストモダン好きな自分は、この展示の白模型の開口部のリズムや、シンプルなラインに浮き出る影、白模型の樹木の影が映る壁面がすごく心地よく感じました。
機能的な要素はいらないから、この白模型の中に好きな家具だけ置いて住みたい・・・とか。
あー、だから、自分はミースのファンズワース邸が好きなんだな・・・と。
スマホの充電が切れて以降は、もう妄想の嵐。
あと、実際の所、わからないのですが、消失点を作ることで広がりを感じるような空間の建築、アイレベルを意識しているであろう空間も多く見られ、写真や絵画にも通じるし、きっと建築家は写真を撮るのもうまいのでは・・・・とか。
空間を感じたいからこそ、実際の建築空間に居る体感ができる原寸大展示は非常に貴重だと感じました。
いつかVRで名建築の中に入っているような体感をしたい。
そんなとりとめのないことを考えながら展示を見ていたわけですが、後の用事もあり、あっという間に時間オーバー。
GW中にまた足を運ぶ予定です。
Comments